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ダイヤモンドの中心は、君

駅の反対側

今日は婦人科に行くために隣町へ。駅の到着ホームとは反対側の出口から出ないと病院に行けないため、えっちらおっちら階段を上り下りする。この駅は、線路を越すための踏切がなく駅の反対側に行くためには地下を通るか駅構内の通路を渡らなければならない。どちらにしろ階段を上り下りする必要がある。エレベーターはもちろんあるけれど、面倒だ。

東京に住みはじめて初めの頃、街というものが「駅」を中心に成り立っているのが新鮮だった。駅を挟んで南北(あるいは東西)どちらに住むかで生活は少し変わるし、反対側のことを実はよく知らない。わたしも最寄り駅の反対側にどういう店があるか、駅から徒歩5分未満のことしかわからない。

わたしの地元では、世界を分断するものは駅ではなく山だった。山のあちら側とこちら側、ふもと、上の方。違う街に行くときは、山を越える。わたしは乗り物酔いがひどいので、車が山を走る必要がある時は酔い止めを飲んだ。山道は、道がぐねぐねと曲がりくねっていることが多いので酔いやすい。ずっと喋っていると酔わないので、絶え間なく話しているか、話が途切れたら窓を開けて大声で歌を歌った。

新宿駅の東西出口が繋がった。わたしは乗り換えに東口を使うが、西口に用があることが多かったので助かる。新宿駅も、西口と東口ではおおいに世界が異なる。

わたしの住んでいるすこし都心から離れた街では、反対側の世界に行くために面倒な通路を通る。いつか住んでいた田舎では、山をひとつ越える。新宿は、とうとう繋がった。都心にいけばいくほど、世界を飛び越すのは容易になる。

病院で、次の診察は福岡の病院になるので紹介状を書いてもらった。“紹介状”!初体験だ!!!!!初体験、いつ触れてもテンションが上がる。ひとつ隣の街、ピーコックの中に大きなダイソーがあって便利だった。きっと今日で行くのは最後だっただろう。また東京に遊びに来ることは何度かあるだろうけれど、あの街に用事ができることはきっともう一生ない。今日、大きなコジマがあったことを知った。

自分の街に着いて、家に帰る途中に和菓子屋さんで冷やし大福を買った。ここはまたもう1回くらい、秋メニューが魅力的だったら来たいな。そういうことを数え始める。