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ダイヤモンドの中心は、君

半径2kmにある幸福

チケットのことでやり取りしてた友達に、東京を離れちゃうんだね~と言われておどろいた。読んでくださっている方がいるんですね、ありがとうございます(突然の敬語)。

粛々といろんな準備をしている。入居費用、退去費用、引っ越し代、家財の購入などはきちんと予定をしていたが、思っていたより雑費(ネットの解約料、交通費、宿泊費、消耗品の購入など)がかかるな~~~と頭が痛い。使ってる各家電がめっちゃ古いからほとんど買い換える予定なんだけど、設置サービスやってるところでしか買いたくないからそうなると高かったりカラーが納得いかなかったりする……できれば家電は白がいいんだけど黒しかないとか。うーーーん。

新居の近くにすごく良さそうな酒屋があって、今からワクワクしている。今住んでいる家の周りは売ってる酒のバリエーションが少なく、買おうと思ったワインやビールを買えないことがたくさんあったので……。良さそうなカフェも、良さそうな居酒屋も、良さそうなカレー屋も、良いに決まってる焼きそば屋もあって、本当にこんな素晴らしいところで生活して良いんだろうかって胸を膨らませる毎日ですごく嬉しい。

東京に住みはじめて、なんとか暮らしが安定するようになり、漠然と「最終的には福岡に住みたい」と思っていた。これは福岡出身の芸能人もよく言うことで、なんだろう、福岡は圧倒的に全てが“良い”ので、いつかはそうしたいと思っていた。それが、「よし、福岡に住もう」と思って行動に移した理由はいくつかあって、それは暮らしの半径2kmを愛したいと思ったからだ。電車に乗らなくても、散歩の範囲で行ける距離の中で生きるなら。

このエントリを読んで、疲れたときにふらりと寄る居酒屋や喫茶店や公園が欲しかったんだ、わたしはわたしのできる範囲でこの人にとっての吉祥寺で暮らしたかったんだと思った。

suumo.jp

好きなものがたくさんある、あった。衣食住の中で住がいちばんお金をかけたくなかった。だから今の家を選んだ。さほど面白みのない街。ただ寝るために帰る場所。この街に閉じ込められたとき、少しはこの街のことを好きになった。それでも、あまりに何もない。それは、何もないのではなく、慣れすぎたのだと思うけれど。もうときめかないのだ。近くのガールズバーで働いている女の子たちが常連で店員も含め親しげに話す中華料理屋では蚊帳の外だし、喫茶店は薄暗くて珈琲があまり好みではなく、店長さんが気さくでハートランドの生が飲める唯一好きだったダイニングバーは閉店し、オリジン弁当ドトールとガストと日高屋モスバーガーしかなくなったこの街で暮らすことに、感慨がなくなってしまった。暮らしを愛したい。一瞬の快楽がないと乗り切れない生活ではなく、暮らしそのものを、コトコト煮詰めるように自分の中に浸していきたい。

まあ全然、ふと寂しくなったり悲しくなったり、全然してるけど、どうせ新生活がはじまったらしばらくは死ぬほど寂しくなったり悲しくなったりするのだろうから、今の間くらいはね。